Command A 111B を動かすPCスペック(必要VRAM・メモリ・速度の目安)
Cohereの111B(dense型)。研究用途向けライセンス(CC BY-NC)。Mac 96GB以上が対象
編集部の見立て
Cohereの111Bのdense型で、当サイトの収録GPUのどれにも収まりません。Q4_K_Mが62.5GB、8kの文脈込みで66.9GBあり、動くのはApple M5 Ultra(96GB)で推定10.3tok/sの実用域が最小です。GPUなしのDDR5・128GB機は0.6tok/sで待てません。
ライセンスはCC BY-NC 4.0なので、業務での利用は対象外。研究室や検証環境に96GB以上のMacを置ける人が、日本語対応の大型モデルを手元で比べるためのものです。個人が1台で日常使いする候補ではありません。
量子化別の必要メモリ
ファイルサイズは Hugging Face(bartowski/CohereForAI_c4ai-command-a-03-2025-GGUF) に置かれている実際のファイルサイズです。KVキャッシュ(会話の作業メモリ)は8,192トークン・fp16として、モデルの構造(64層・うち48層は直近の範囲だけを見る層)から計算しています。必要メモリの合計には計算用のバッファも含めています。
| 量子化 | ファイル | KVキャッシュ(8k) | 必要合計 | GPUなら | Macなら |
|---|---|---|---|---|---|
| 2bit(IQ2_M) 品質劣化大。最後の手段 | 36GB | 1.3GB | 39GB | VRAM 48GB〜 | 64GB〜 |
| 2bit(Q2_K) 品質劣化大。最後の手段 | 39GB | 1.3GB | 42GB | VRAM 48GB〜 | 64GB〜 |
| 3bit(IQ3_M) メモリ優先 | 47GB | 1.3GB | 51GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 3bit(Q3_K_M) メモリ優先 | 51GB | 1.3GB | 54GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 4bit(IQ4_XS) Q4_K_Mより一回り小さい | 56GB | 1.3GB | 59GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 4bit(Q4_K_M) 標準。迷ったらこれ | 63GB | 1.3GB | 66GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 5bit(Q5_K_M) 品質重視 | 73GB | 1.3GB | 77GB | GPU単体では不可 | 128GB〜 |
| 6bit(Q6_K) ほぼ無劣化 | 85GB | 1.3GB | 89GB | GPU単体では不可 | 128GB〜 |
| 8bit(Q8_0) 無劣化に近い | 110GB | 1.3GB | 115GB | GPU単体では不可 | 192GB〜 |
モデルの構造と、必要メモリの増え方
Command A 111BはCohereが2025年3月に公開した111.06Bのモデルです。GGUFのヘッダには64層と書かれており、アクティブパラメータをGGUFヘッダから推定できなかったため、当サイトの速度推定は「毎回すべてを読む」前提(実際より遅めに出る安全側)で計算しています。
注意機構は混合型で、全域注意が16層、残り48層は窓4,096トークンのスライディングウィンドウです。コンテキストに比例して増えるのは全域注意の16層ぶん(1トークンあたり約64KB)だけで、スライディングウィンドウの48層は窓4,096トークンぶん(約0.8GB)で頭打ちになります。
実際の値は、8,192トークンで1.3GB、128Kトークンまで伸ばすと8.8GBです。
ライセンス表記: cc-by-nc-4.0(層数と窓の大きさはGGUFヘッダから取得)
このモデルを実際に使うなら
全64層が全域注意で、KVは1トークン256KBと大きい部類です。8kで2GB、32kなら8GBになります。M5 Ultra(96GB)の実効72GBから66.9GBを引くと残りは5.1GB。文脈は3万トークン弱が上限の計算です。64GBのMacに詰めるならQ2_K(39.2GB)まで落とす形で、IQ3_M(47.3GB)は実効48GBに文脈ぶんが入りません。
同じ111B級でも、gpt-oss-120bはアクティブ5.1BのMoEで同じM5 Ultraが推定144.4tok/s、GLM-4.5-Air 106B-A12Bは48.4tok/s。dense型のCommand Aが10.3tok/sにとどまるのは、毎トークン111Bを全部読むためです。
同じCohereなら8GBのGPUで動くCommand R7Bが対照的な選択肢。
このモデルの系統
GGUFヘッダに書かれたアーキテクチャはcohere2で、当サイト収録の204モデル中2本が同じ系統です。ツール側の対応状況は、使う前に確認しておくと確実です。
配布元はbartowski/CohereForAI_c4ai-command-a-03-2025-GGUF、元になったモデルはCohereForAI/c4ai-command-a-03-2025です。
得意分野は日本語の文章です。
同じCohereのモデルでは、サイズの近いものにAya Expanse 32B(32.3B)、Command R7B(8.03B)、Aya Expanse 8B(8.03B)があります。
コンテキスト長を伸ばすと必要メモリはどう増えるか
長い文書を渡す、会話を続ける、コードベース全体を読ませる。こうした使い方ではコンテキスト長を伸ばしますが、その分KVキャッシュがメモリを食います。4bit(Q4_K_M)(63GB)を前提に、コンテキスト長ごとの必要メモリを計算しました。このモデルは64層のうち48層がスライディングウィンドウ注意(窓4,096トークン)なので、長くしてもKVが伸びにくい構造です。
| コンテキスト | KVキャッシュ | 必要合計 | 必要なGPU | 必要なMac |
|---|---|---|---|---|
| 4,096 | 1.0GB | 66GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 8,192既定 | 1.3GB | 66GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 16,384 | 1.8GB | 67GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 32,768 | 2.8GB | 68GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 65,536 | 4.8GB | 70GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 131,072 | 8.8GB | 74GB | GPU単体では不可 | 128GB〜 |
KVキャッシュをq8_0に量子化すると、32,768トークンでのKVは約2.8GBから約1.4GBに減ります(品質はわずかに落ちます)。
同じサイズ帯の他のモデル
| モデル | 開発元 | 4bitで必要 | 一言 |
|---|---|---|---|
| GLM-4.5-Air 106B-A12B | Z.ai | 72GB | メモリ64GB以上向けの高性能MoE |
| Llama 4 Scout 17B-16E | Meta | 65GB | 総109BのMoE。メモリ64GB以上 |
| GPT-OSS-Swallow 120B | Swallow(東京科学大学・産総研) | 85GB | gpt-oss-120bに日本語を追加学習したMoE。Mac 96GB以上向け |
| gpt-oss-120b | OpenAI | 62GB | メモリ64GB以上のMac/Strix Haloで現実的 |
| Laguna S 2.1 118B-A8B | poolside | 71GB | エージェント型コーディング向けの118BのMoE(アクティブ8B)。Mac 96GB以上が対象 |
| Mistral Small 4 119B | Mistral AI | 72GB | 総119B・アクティブ6.5BのMoE。Apache 2.0。Mac 96GB以上が対象 |
4bit(Q4_K_M)が動く機種と推定速度
4bit(Q4_K_M)なら0機種で20 tok/s以上、3機種で8〜20 tok/s(テキスト生成の推定・計算方法)。
快適 20 tok/s以上(0機種)
- なし
実用 8〜20 tok/s(3機種)
- Apple M5 Ultra(96GB) 約10 tok/s推定
- Apple M5 Ultra(256GB) 約10 tok/s推定
- Apple M5 Ultra(512GB) 約10 tok/s推定
遅い 動くが遅い(12機種)
- Apple M5 Max(128GB) 約7.4 tok/s補正済み
- Apple M2 Ultra(128GB) 約7.0 tok/s補正済み
- Apple M2 Ultra(192GB) 約7.0 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(96GB) 約6.8 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(256GB) 約6.8 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(512GB) 約6.8 tok/s補正済み
- Apple M1 Ultra(128GB) 約6.3 tok/s補正済み
- Apple M4 Max(128GB) 約5.7 tok/s補正済み
- Apple M3 Max(128GB) 約4.5 tok/s補正済み
- Apple M2 Max(96GB) 約4.4 tok/s補正済み
- Apple M3 Max(96GB) 約3.6 tok/s補正済み
- AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB) 約2.3 tok/s推定
メモリに一部を逃がせば動く(1機種・CPUオフロード、PCのメモリ32GB想定)
- RTX 6000 Ada 約1.8 tok/s補正済み
動かない機種(125)を見る
- GeForce RTX 3060 12GB あと55GB
- GeForce RTX 3060 Ti あと59GB
- GeForce RTX 3070 あと59GB
- GeForce RTX 3070 Ti あと59GB
- GeForce RTX 3080 10GB あと57GB
- GeForce RTX 3080 12GB あと55GB
- GeForce RTX 3080 Ti あと55GB
- GeForce RTX 3090 あと43GB
- GeForce RTX 3090 Ti あと43GB
- GeForce RTX 4060 あと59GB
- GeForce RTX 4060 Ti 8GB あと59GB
- GeForce RTX 4060 Ti 16GB あと51GB
- GeForce RTX 4070 あと55GB
- GeForce RTX 4070 SUPER あと55GB
- GeForce RTX 4070 Ti あと55GB
- GeForce RTX 4070 Ti SUPER あと51GB
- GeForce RTX 4080 あと51GB
- GeForce RTX 4080 SUPER あと51GB
- GeForce RTX 4090 あと43GB
- GeForce RTX 5060 あと59GB
- GeForce RTX 5060 Ti 8GB あと59GB
- GeForce RTX 5060 Ti 16GB あと51GB
- GeForce RTX 5070 あと55GB
- GeForce RTX 5070 Ti あと51GB
- GeForce RTX 5080 あと51GB
- GeForce RTX 5090 あと35GB
- GeForce RTX 3050 8GB あと59GB
- GeForce RTX 5050 あと59GB
- GeForce RTX 2060 6GB あと61GB
- GeForce RTX 2060 12GB あと55GB
- GeForce RTX 2060 SUPER あと59GB
- GeForce RTX 2070 あと59GB
- GeForce RTX 2070 SUPER あと59GB
- GeForce RTX 2080 あと59GB
- GeForce RTX 2080 SUPER あと59GB
- GeForce RTX 2080 Ti あと56GB
- GeForce GTX 1080 Ti あと56GB
- RTX 2000 Ada あと51GB
- GeForce RTX 3050 Laptop あと63GB
- GeForce RTX 3060 Laptop あと61GB
- GeForce RTX 3070 Laptop あと59GB
- GeForce RTX 3080 Laptop 16GB あと51GB
- GeForce RTX 3080 Ti Laptop あと51GB
- GeForce RTX 4050 Laptop あと61GB
- GeForce RTX 4060 Laptop あと59GB
- GeForce RTX 4070 Laptop あと59GB
- GeForce RTX 4080 Laptop あと55GB
- GeForce RTX 4090 Laptop あと51GB
- GeForce RTX 5060 Laptop あと59GB
- GeForce RTX 5070 Laptop あと59GB
- GeForce RTX 5070 Ti Laptop あと55GB
- GeForce RTX 5080 Laptop あと51GB
- GeForce RTX 5090 Laptop あと43GB
- Radeon RX 7600 あと59GB
- Radeon RX 7700 XT あと55GB
- Radeon RX 7800 XT あと51GB
- Radeon RX 7900 XT あと47GB
- Radeon RX 7900 XTX あと43GB
- Radeon RX 7600 XT 16GB あと51GB
- Radeon RX 6700 XT あと55GB
今のPCのまま、Command A 111Bを動かすために足すもの
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Command A 111Bは4bit(IQ4_XS)で56GB、8bitのQ8_0なら110GB。精度違いを3種類そろえるだけで約169GB使います。何本か試すうちに、まず内蔵SSDが先に埋まります。Macは内蔵を増設できないので外付けが前提です。
メモリ増設(32GB化)
VRAMに載りきらない分は、システムメモリに逃がして動かせます(CPUオフロード)。Command A 111Bは66GB要るので、VRAM 12GBのカードなら約55GBをメモリ側で受ける計算です。この容量になるとメモリ64GB以上が前提で、速度もメモリ帯域で決まります。
ローカルLLM / AIエージェント入門書
Command A 111BのようなGGUF版のモデルを落として動かす手順、量子化の選び方、Ollama と LM Studio の使い分けは、一冊まとまったものを手元に置くと早い。
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M4 Max・ユニファイドメモリ128GB・SSD 2TB ・ 目安 62〜72万円
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よくある質問
Command A 111Bを動かすのに必要なVRAMは?
4bit量子化(4bit(Q4_K_M))でファイル63GB、8,192トークンのKVキャッシュを含めて約66GBが必要です。GPU単体のVRAMには載らず、Macのユニファイドメモリか複数GPUが必要です。
Command A 111BはMacで動く?
動きます。ユニファイドメモリ96GB以上のApple Silicon(例: Apple M5 Ultra(96GB))なら、4bit量子化で実用的な速さが出ます。
このクラスの選び方: ローカルLLM(70B〜120B MoE)に必要なPC / MacかWindowsか