gpt-oss-120b を動かすPCスペック(必要VRAM・メモリ・速度の目安)
メモリ64GB以上のMac/Strix Haloで現実的
編集部の見立て
OpenAIが2025年8月に出したオープンウェイト2種の大きいほうで、配布元は本番用途や深い推論向けと位置づけています。総116.83Bに対し、推論で動くのは5.1Bです。配布はMXFP4の59GBだけで、8kの会話を含めると61.6GBが要ります。家庭用のGPU1枚には収まりません。
現実的なのはメモリ128GBのRyzen AI Max+ 395(Strix Halo)で推定31.6tok/s、Macなら96GBのM5 Ultraで推定144.4tok/s。大容量のユニファイドメモリ機を持つ人が、100B級を実用の速さで回すための1本です。
量子化別の必要メモリ
ファイルサイズは Hugging Face(ggml-org/gpt-oss-120b-GGUF) に置かれている実際のファイルサイズです。KVキャッシュ(会話の作業メモリ)は8,192トークン・fp16として、モデルの構造(36層・うち18層は直近の範囲だけを見る層)から計算しています。必要メモリの合計には計算用のバッファも含めています。
| 量子化 | ファイル | KVキャッシュ(8k) | 必要合計 | GPUなら | Macなら |
|---|---|---|---|---|---|
| 4bit(MXFP4) gpt-oss公式形式 | 59GB | 0.3GB | 62GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
モデルの構造と、必要メモリの増え方
gpt-oss-120bはOpenAIが2025年8月に公開した116.83Bのモデルです。GGUFのヘッダには36層と書かれており、総パラメータ116.83Bのうち、1トークンの生成で実際に読むのは約5.1Bです(MoE)。メモリには全部を載せる必要がある一方、毎回読み出す量はアクティブパラメータのぶんで済むため、同じサイズのdense型より速く動きます。
注意機構は混合型で、全域注意が18層、残り18層は窓128トークンのスライディングウィンドウです。コンテキストに比例して増えるのは全域注意の18層ぶん(1トークンあたり約36KB)だけで、スライディングウィンドウの18層は窓128トークンぶん(約0.0GB)で頭打ちになります。
実際の値は、8,192トークンで0.3GB、学習時の上限131,072トークンまで伸ばすと4.5GBです。
ライセンス表記: apache-2.0(層数と窓の大きさはGGUFヘッダから取得)
このモデルを実際に使うなら
配布元が想定する機材はH100のような80GBのGPU1枚です。手元では、実効85.8GBのStrix Halo(128GB)に61.6GBを載せ、残る24GBほどを文脈とほかのアプリで分け合う形になります。KVが伸びるのは全域注意の18層だけで1トークン36KB。
上限131,072トークンまで広げても8k時より約4.2GB増で、長文を渡してもメモリが膨らみにくい構造です。応答はharmony形式が前提で、推論の深さは3段階から選びます。配布元は思考の過程をすべて見られる一方、エンドユーザーに見せる用途ではないと注記しています。
社内ツールに組み込むなら、最終回答だけを表示する作りにしておきましょう。59GBのファイルは取得にも時間がかかるので、SSDの空きは100GB単位で確保しておくのが確実。比べる相手は同じ骨格のGPT-OSS-Swallow 120Bです。
このモデルの系統
GGUFヘッダに書かれたアーキテクチャはgpt-ossで、当サイト収録の204モデル中4本が同じ系統です。gpt-oss系。スライディングウィンドウ注意を1層おきに挟むMoEで、配布の標準形式はMXFP4です。
配布元はggml-org/gpt-oss-120b-GGUF、元になったモデルはopenai/gpt-oss-120bです。
得意分野は推論(段階を踏んで考える処理)です。
同じOpenAIのモデルでは、サイズの近いものにgpt-oss-20b(20.91B)があります。
コンテキスト長を伸ばすと必要メモリはどう増えるか
長い文書を渡す、会話を続ける、コードベース全体を読ませる。こうした使い方ではコンテキスト長を伸ばしますが、その分KVキャッシュがメモリを食います。4bit(MXFP4)(59GB)を前提に、コンテキスト長ごとの必要メモリを計算しました。このモデルは36層のうち18層がスライディングウィンドウ注意(窓128トークン)なので、長くしてもKVが伸びにくい構造です。
| コンテキスト | KVキャッシュ | 必要合計 | 必要なGPU | 必要なMac |
|---|---|---|---|---|
| 4,096 | 0.1GB | 61GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 8,192既定 | 0.3GB | 62GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 16,384 | 0.6GB | 62GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 32,768 | 1.1GB | 62GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 65,536 | 2.3GB | 64GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
| 131,072 | 4.5GB | 66GB | GPU単体では不可 | 96GB〜 |
KVキャッシュをq8_0に量子化すると、32,768トークンでのKVは約1.1GBから約0.6GBに減ります(品質はわずかに落ちます)。
同じサイズ帯の他のモデル
| モデル | 開発元 | 4bitで必要 | 一言 |
|---|---|---|---|
| GPT-OSS-Swallow 120B | Swallow(東京科学大学・産総研) | 85GB | gpt-oss-120bに日本語を追加学習したMoE。Mac 96GB以上向け |
| Laguna S 2.1 118B-A8B | poolside | 71GB | エージェント型コーディング向けの118BのMoE(アクティブ8B)。Mac 96GB以上が対象 |
| Mistral Small 4 119B | Mistral AI | 72GB | 総119B・アクティブ6.5BのMoE。Apache 2.0。Mac 96GB以上が対象 |
| Qwen3.5 122B-A10B | Alibaba | 74GB | メモリ96〜128GB級向け |
| Command A 111B | Cohere | 66GB | Cohereの111B(dense型)。研究用途向けライセンス(CC BY-NC)。Mac 96GB以上が対象 |
| GLM-4.5-Air 106B-A12B | Z.ai | 72GB | メモリ64GB以上向けの高性能MoE |
4bit(MXFP4)が動く機種と推定速度
4bit(MXFP4)なら15機種で20 tok/s以上、1機種で8〜20 tok/s(テキスト生成の推定・計算方法)。
快適 20 tok/s以上(15機種)
- Apple M5 Ultra(96GB) 約140 tok/s推定
- Apple M5 Ultra(256GB) 約140 tok/s推定
- Apple M5 Ultra(512GB) 約140 tok/s推定
- Apple M5 Max(128GB) 約100 tok/s補正済み
- Apple M2 Ultra(128GB) 約98 tok/s補正済み
- Apple M2 Ultra(192GB) 約98 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(96GB) 約94 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(256GB) 約94 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(512GB) 約94 tok/s補正済み
- Apple M1 Ultra(128GB) 約88 tok/s補正済み
- Apple M4 Max(128GB) 約80 tok/s補正済み
- Apple M3 Max(128GB) 約63 tok/s補正済み
- Apple M2 Max(96GB) 約62 tok/s補正済み
- Apple M3 Max(96GB) 約51 tok/s補正済み
- AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB) 約32 tok/s推定
実用 8〜20 tok/s(1機種)
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR5-5600・GPUなし)(メモリ128GB) 約8.3 tok/s推定
遅い 動くが遅い(0機種)
- なし
メモリに一部を逃がせば動く(1機種・CPUオフロード、PCのメモリ32GB想定)
- RTX 6000 Ada 約30 tok/s補正済み
動かない機種(125)を見る
- GeForce RTX 3060 12GB あと50GB
- GeForce RTX 3060 Ti あと54GB
- GeForce RTX 3070 あと54GB
- GeForce RTX 3070 Ti あと54GB
- GeForce RTX 3080 10GB あと52GB
- GeForce RTX 3080 12GB あと50GB
- GeForce RTX 3080 Ti あと50GB
- GeForce RTX 3090 あと38GB
- GeForce RTX 3090 Ti あと38GB
- GeForce RTX 4060 あと54GB
- GeForce RTX 4060 Ti 8GB あと54GB
- GeForce RTX 4060 Ti 16GB あと46GB
- GeForce RTX 4070 あと50GB
- GeForce RTX 4070 SUPER あと50GB
- GeForce RTX 4070 Ti あと50GB
- GeForce RTX 4070 Ti SUPER あと46GB
- GeForce RTX 4080 あと46GB
- GeForce RTX 4080 SUPER あと46GB
- GeForce RTX 4090 あと38GB
- GeForce RTX 5060 あと54GB
- GeForce RTX 5060 Ti 8GB あと54GB
- GeForce RTX 5060 Ti 16GB あと46GB
- GeForce RTX 5070 あと50GB
- GeForce RTX 5070 Ti あと46GB
- GeForce RTX 5080 あと46GB
- GeForce RTX 5090 あと30GB
- GeForce RTX 3050 8GB あと54GB
- GeForce RTX 5050 あと54GB
- GeForce RTX 2060 6GB あと56GB
- GeForce RTX 2060 12GB あと50GB
- GeForce RTX 2060 SUPER あと54GB
- GeForce RTX 2070 あと54GB
- GeForce RTX 2070 SUPER あと54GB
- GeForce RTX 2080 あと54GB
- GeForce RTX 2080 SUPER あと54GB
- GeForce RTX 2080 Ti あと51GB
- GeForce GTX 1080 Ti あと51GB
- RTX 2000 Ada あと46GB
- GeForce RTX 3050 Laptop あと58GB
- GeForce RTX 3060 Laptop あと56GB
- GeForce RTX 3070 Laptop あと54GB
- GeForce RTX 3080 Laptop 16GB あと46GB
- GeForce RTX 3080 Ti Laptop あと46GB
- GeForce RTX 4050 Laptop あと56GB
- GeForce RTX 4060 Laptop あと54GB
- GeForce RTX 4070 Laptop あと54GB
- GeForce RTX 4080 Laptop あと50GB
- GeForce RTX 4090 Laptop あと46GB
- GeForce RTX 5060 Laptop あと54GB
- GeForce RTX 5070 Laptop あと54GB
- GeForce RTX 5070 Ti Laptop あと50GB
- GeForce RTX 5080 Laptop あと46GB
- GeForce RTX 5090 Laptop あと38GB
- Radeon RX 7600 あと54GB
- Radeon RX 7700 XT あと50GB
- Radeon RX 7800 XT あと46GB
- Radeon RX 7900 XT あと42GB
- Radeon RX 7900 XTX あと38GB
- Radeon RX 7600 XT 16GB あと46GB
- Radeon RX 6700 XT あと50GB
今のPCのまま、gpt-oss-120bを動かすために足すもの
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NVMe SSD / 外付けSSD 2TB
gpt-oss-120bは4bit(MXFP4)で59GB。精度違いを1種類そろえるだけで約59GB使います。何本か試すうちに、まず内蔵SSDが先に埋まります。Macは内蔵を増設できないので外付けが前提です。
メモリ増設(32GB化)
gpt-oss-120bはMoEで、1トークンごとに動くのは5.1B分だけです。だからGPUに全部載せなくても、システムメモリ側に置いて実用速度が出ます。必要なのは62GBぶんの空きで、この型はVRAMを足すより先にメモリを増やすほうが効きます。
ローカルLLM / AIエージェント入門書
gpt-oss-120bのようなGGUF版のモデルを落として動かす手順、量子化の選び方、Ollama と LM Studio の使い分けは、一冊まとまったものを手元に置くと早い。
gpt-oss-120bを動かせるPC・Macを今日買うなら
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Ryzen AI Max+ 395 ミニPC(メモリ128GB)
Windows/Linuxで128GBの共有メモリ。GPU側に96GBを割り当てれば、gpt-oss-120bや70Bクラスを常時サーバとして動かせる
Ryzen AI Max+ 395・LPDDR5X 128GB(256GB/s)・NVMe 2TB ・ 目安 32〜48万円
要件を満たす中で最も手頃
Mac Studio M5 Ultra(メモリ512GB)をLLMサーバに
DeepSeek V3級(671B)の4bitを1台で。帯域1.2TB/s。チームのローカルLLMサーバ
M5 Ultra(36コア・80コアGPU)・ユニファイドメモリ512GB・SSD 4TB ・ 目安 240〜280万円
将来の用途拡張(大きなモデル・並列エージェント)に余裕
Mac Studio M4 Max(メモリ128GB・SSD 2TB)
gpt-oss-120bやQwen3.5 122Bがメモリに収まり、帯域546GB/sで実用的な速さが出る。個人向けローカルLLMの本命
M4 Max・ユニファイドメモリ128GB・SSD 2TB ・ 目安 62〜72万円
Macで同じ仕事をするなら
よくある質問
gpt-oss-120bを動かすのに必要なVRAMは?
4bit量子化(4bit(MXFP4))でファイル59GB、8,192トークンのKVキャッシュを含めて約62GBが必要です。GPU単体のVRAMには載らず、Macのユニファイドメモリか複数GPUが必要です。
gpt-oss-120bはMacで動く?
動きます。ユニファイドメモリ96GB以上のApple Silicon(例: Apple M5 Ultra(96GB))なら、4bit量子化で実用的な速さが出ます。
このクラスの選び方: ローカルLLM(70B〜120B MoE)に必要なPC / MacかWindowsか