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AI別 必要なPCスペック

「Webで使うだけ」か「手元で動く」かは、AIごとに違います。それぞれのページで、PC側で実際に起きていることと、合う機種を説明します。

「そのAIを使うのに、どんなPCが要るのか」という質問には、AIごとにまったく違う答えが返ります。ChatGPTやClaudeをブラウザで使うだけなら、文章を作っているのは向こうのサーバで、手元のPCがしているのは表示だけ。性能で選ぶ部分がほとんどありません。一方でStable Diffusionやローカルの言語モデルは、計算そのものが手元のGPUで起きるので、VRAMの容量が動くか動かないかを決めます。

やっかいなのは、その中間にあるものです。Claude CodeやCodex CLIのようなコーディングAIは、モデルこそクラウドにありますが、ビルド、テスト、Docker、ブラウザ操作、複数エージェントの並列実行は手元で走ります。「クラウドだからPCは関係ない」と考えて16GBの機種を選ぶと、テストを回した瞬間にメモリが埋まる。自動化ツールを24時間動かす使い方も同じで、PCがスリープしていれば処理は止まります。

このセクションでは、AIごとに「手元のPCで実際に何が起きているか」を先に説明し、そのうえで必要なスペックと、要件を満たす機種を出しています。

クラウドのチャットAI

コーディングAI・エージェント

画像生成AI(ローカル)

動画生成AI(ローカル)

ローカルLLM(自分のPCでチャットAI)

その他

AIとPCの関係を整理する3つの層

手元のPCから見ると、AIは3つの層に分かれます。第1層は完全にクラウドで動くもの。ChatGPT、Claude、Geminiをブラウザで使う場合がこれで、推論は向こうのサーバで走ります。手元がしているのは文字を送って結果を表示することだけなので、CPUもGPUも関係ありません。関係するのはメモリ容量と画面の広さ、それに回線です。

第2層はモデルはクラウド、仕事は手元という中間層です。Claude Code、Codex CLI、Cursorのエージェントモード、ブラウザ操作エージェント、自動化ツール。ここが最も誤解されます。「モデルがクラウドにあるならPCは関係ない」と考えられがちですが、実際にはビルド、テスト、コンテナの起動、ブラウザの操作、複数エージェントの並列実行がすべて手元で起きます。

メモリ32GB、CPUのコア数、NVMe SSDが大事になる層です。GPUは使われません。

第3層は推論そのものが手元で走るものです。Stable Diffusion、FLUX、動画生成、ローカルの言語モデル、Whisperによる文字起こし。ここではGPUのVRAM容量が上限を決め、メモリ帯域幅が速度を決めます。容量が足りなければ動かないか、極端に遅くなる。予算の桁が変わるのもこの層です。

やっかいなのは、同じ人が3つの層をまたいで使うことです。ChatGPTで下書きを作り、Claude Codeで実装し、ローカルモデルで社内文書を扱う。このとき必要な機材は、3つの層の要件の最大値になります。1つの層だけを見て機種を決めると、あとで足りなくなるか、使わない性能に払うことになります。

AI別の必要スペック一覧

収録している16のAIについて、手元のPCに要るものを並べました。VRAMが「不要」と出ているものは、推論がクラウドで走るか、内蔵GPUで足りるものです。数字は当サイトが用途ごとに設定した要件で、各ページに根拠を書いています。

PCのメモリGPUのVRAM
クラウドのチャットAI
16GB GPUは不要
16GB GPUは不要
16GB GPUは不要
16GB GPUは不要
コーディングAI・エージェント
32GB GPUは不要
32GB GPUは不要
32GB GPUは不要
32GB GPUは不要
画像生成AI(ローカル)
32GB VRAM 12GB
32GB VRAM 16GB
動画生成AI(ローカル)
64GB VRAM 24GB
ローカルLLM(自分のPCでチャットAI)
16GB VRAM 8GB
064GB
上の棒がPCのメモリ、下の棒がGPUのVRAM。どちらもその用途をふつうに使うための最低ライン。下の棒がないものは、計算がクラウド側で行われるか、内蔵GPUで足りるもの。Macはこの2つを1つのメモリで兼ねる。
AI分類メモリGPU備考
ChatGPTクラウドのチャットAI16GB不要—
ClaudeクラウドのチャットAI16GB不要—
GeminiクラウドのチャットAI16GB不要—
Microsoft CopilotクラウドのチャットAI16GB不要—
Claude CodeコーディングAI・エージェント32GB不要—
Codex CLIコーディングAI・エージェント32GB不要—
Cursor / Copilot(IDE)コーディングAI・エージェント32GB不要—
ブラウザ操作エージェントコーディングAI・エージェント32GB不要—
自動化ツール(n8n / Dify / Make)コーディングAI・エージェント32GB不要—
Stable Diffusion / SDXL画像生成AI(ローカル)32GBVRAM 12GBCUDA前提
FLUX / 高品質画像生成画像生成AI(ローカル)32GBVRAM 16GBCUDA前提
動画生成AI(Wan / Hunyuan / LTX)動画生成AI(ローカル)64GBVRAM 24GBCUDA前提
ローカルLLM(8Bクラス)ローカルLLM(自分のPCでチャットAI)16GBVRAM 8GB—
ローカルLLM(27〜32Bクラス)ローカルLLM(自分のPCでチャットAI)32GBVRAM 24GB—
ローカルLLM(70B〜120B MoE)ローカルLLM(自分のPCでチャットAI)64GBVRAM 40GB—
文字起こし(Whisper)ローカルLLM(自分のPCでチャットAI)16GBVRAM 6GB—

このページの使い方

まず自分が使っている、あるいは使いたいAIのページを開いてください。冒頭に、そのAIがクラウドで動くのか手元で動くのか、その中間なのかが書いてあります。ここが分かれば、GPUに予算を割く必要があるかどうかが決まります。

次に「必要なスペックの3段階」の表を見ます。最低・快適・余裕で数字が並んでいるので、いま使っているPCがどこにいるかを確かめてください。足りない場合は、そのページの下に要件を満たす構成が形態別(ノート・BTO・自作・Mac・常時稼働)に並んでいます。

複数のAIを使う場合は、それぞれのページで見た要件の最大値が必要になります。トップページで複数のAIと仕事を選ぶと、その合成をこちらで計算して3台を出します。

よくある質問

クラウドAIしか使わないなら、PCは何でもいいですか

ほぼそのとおりですが、メモリだけは16GB以上を選んでください。推論そのものは向こうのサーバで走るのでCPUやGPUは関係ありませんが、ブラウザのタブと業務アプリを同時に開いたときに足りなくなるのがメモリです。8GBの機種だと、資料のPDFを数本開いた時点で余裕がなくなります。

自分が使っているAIがどこで動いているか分かりません

それが普通です。同じ「AI」という言葉で呼ばれていても、中身はまったく違います。判断の目安は、そのツールが手元にファイルを作るか、手元のプログラムを実行するかどうか。チャット画面で完結するならクラウド、エディタやターミナルで動いてファイルを書き換えるなら手元の資源を使っています。各ページの冒頭でそこを説明しています。

複数のAIを使う場合はどう考えますか

各軸の最大値を取ります。ChatGPTとStable Diffusionを併用するなら、メモリはChatGPT基準で足りてもVRAMは画像生成基準が要る、という形です。トップページで使うAIを複数選ぶと、この合成を計算したうえで機種を出します。