ローカルAIツール別の推奨スペック
同じPCでも、使うツールによって「何ができるか」の表現が変わります。ローカルLLM系は動くモデルの数、画像生成系は必要なVRAMが判断軸です。ツールごとに、手元の機種で何ができるかをデータで確認できるようにしました。
同じPCでも、使うツールによって「何ができるか」の表現が変わります。ローカルLLM系のツールなら動くモデルの数、画像生成系なら必要なVRAMの目安。このセクションでは、主要なツールごとに、そのツールの言葉で必要なスペックを整理しています。
言語モデル系のツール(Ollama、LM Studio、llama.cpp)は、どれも内部でllama.cppを使っています。つまり動くモデルと必要メモリは同じで、違うのは操作の手数と、新しい機能が使えるようになる時期です。当サイトの必要メモリと推定速度も、この共通の土台を前提に計算しています。
画像系のツール(Stable Diffusion WebUI、ComfyUI)は事情が違います。こちらはCUDA前提で作られている部分が多く、GPUの選択そのものに影響します。必要なVRAMも、モデルと解像度と工程の組み合わせで変わります。
選び方の目安
| やりたいこと | 向いているツール |
|---|---|
| ローカルLLMを画面で試したい | LM Studio |
| 他のツールやスクリプトから呼び出したい | Ollama |
| 細かく調整したい・自動化に組み込みたい | llama.cpp |
| 画像生成を始めたい | Stable Diffusion WebUI |
| 複雑な工程を組みたい・新しいモデルを早く試したい | ComfyUI |
ツールを替えても変わらないこと
必要なメモリは、ツールではなくモデルで決まります。同じQwen3 8Bを4bitで動かすなら、OllamaでもLM Studioでもllama.cppでも必要な容量は同じです。ツールを替えれば収まる、ということは基本的に起きません。
生成速度も、ほぼ同じになります。内部が同じである以上、設定を揃えれば結果も揃います。「他のツールのほうが速い」と感じるときは、コンテキスト長やGPUに載せる層数の設定が違っていることがほとんどです。
では何が変わるのかというと、そこに至るまでの手数です。Ollamaはコマンド1行で始まり、他のツールから呼び出しやすい。LM Studioは画面でモデルを比べられる。llama.cppは設定を細かく詰められ、新しい形式への対応が最も早い。何を優先するかで選びます。
この構造を知っていると、ツール選びで悩む時間が減ります。まず動かしたいモデルを決め、手元の容量に収まるかを確かめる。ツールはそのあとで、自分の使い方に合うものを選べば足ります。
代表的な機種で、何本のモデルが動くか
言語モデル系のツール(Ollama・LM Studio・llama.cpp)はどれも同じGGUFを扱うため、この数字はツールを問わず共通になります。4bit以上の量子化でメモリに収まる本数です。
| 機種 | メモリ | 動くモデル | 快適に動く |
|---|---|---|---|
| GeForce RTX 5060 | 8GB | 87 / 204 | 87 |
| GeForce RTX 5070 Ti | 16GB | 111 / 204 | 111 |
| GeForce RTX 4090 | 24GB | 158 / 204 | 158 |
| Apple M4 Pro(48GB) | 48GB | 163 / 204 | 112 |
| 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR5-5600・GPUなし)(メモリ32GB) | 32GB | 158 / 204 | 13 |
画像生成系のツールでは、この数え方が当てはまりません。必要なVRAMはモデルと解像度と工程の組み合わせで決まるため、各ツールのページで用途別に出しています。
よくある誤解
「ツールを替えれば、動かなかったモデルが動く」動きません。必要なメモリはモデルとその量子化で決まり、ツールでは変わりません。言語モデル系のツールはどれも内部でllama.cppを使っているので、動く範囲も同じです。
「有料のツールのほうが速い」ここで扱っているツールはいずれも無料です。速度に差が出るとすれば、それはツールの値段ではなく設定の違いで、GPUに載せる層数とコンテキスト長がほとんどの原因になります。
「ツールを決めてからPCを買う」順番が逆です。動かしたいモデルを決め、それが収まる容量を確かめ、そのうえでツールを選ぶ。ツールは後からいくらでも替えられますが、機材の容量は替えられません。
このページの使い方
各ツールのページには、どんなツールか、動作に必要なもの、導入と最初につまずくところ、最初の30分でやること、速度が出ないときに見る場所、よくあるエラーと対処、乗り換えを考えるときを書いています。
言語モデル系のツールのページには、代表的な機種で何本のモデルが動くかの表も載せています。画像系のツールでは、用途別に必要なVRAMと該当するGPUを出しています。
よくある質問
どのツールから始めればいいですか
画面で触りながら試したいならLM Studio、コマンドで完結させたいならOllama。画像生成なら、まずStable Diffusion WebUIのほうが手数が少なく済みます。どれも無料で試せるので、迷ったら両方入れて比べても構いません。
ツールを替えると動くモデルは変わりますか
言語モデル系では変わりません。どれもGGUF形式を扱い、内部でllama.cppを使っているためです。ダウンロード済みのファイルを共有すれば、二重に取得する必要もありません。
複数のツールを入れても大丈夫ですか
問題ありません。ただしモデルのファイルは数GB単位なので、保存先が分かれていると容量を無駄にします。同じファイルを指すように設定しておくと、数十GBの節約になります。
無料で使えますか
ここで扱っているツールはいずれも無料で使えます。かかるのは電気代と、モデルをダウンロードするための通信量とディスク容量です。モデルのライセンスは配布元によって違うので、商用利用の可否はそちらを確認してください。
インターネットに接続せずに使えますか
モデルを一度ダウンロードしてしまえば、以降の推論に通信は要りません。閉域網の中に置く構成も可能です。ただしツールの更新やモデルの追加には通信が必要になります。
どのツールが一番速いですか
設定を揃えれば、言語モデル系のツールはほぼ同じ速度になります。内部が同じだからです。「他のツールのほうが速い」と感じるときは、GPUに載せる層数やコンテキスト長の設定が違っていることがほとんどです。
画像生成と言語モデルを同じPCで動かせますか
動かせますが、同時には難しい場面があります。両方をVRAMに載せると容量を取り合うためです。順番に使うなら問題ありません。同時に常駐させたいなら、それぞれの必要量を足した容量が要ります。
ツールのアップデートで速くなることはありますか
あります。新しい量子化への対応や、カーネルの改善で、同じ機材のまま速くなることがあります。当サイトの推定値はある時点のllama.cppを前提にしているので、実機のほうが速いこともあります。