gpt-oss-20b を動かすPCスペック(必要VRAM・メモリ・速度の目安)
OpenAI初のオープンモデル。MXFP4でVRAM 16GBに載る
編集部の見立て
OpenAIが2025年8月に出したオープンウェイトのモデルで、配布元は低遅延やローカル用途向けと位置づけています。総パラメータ20.91Bのうち推論で動くのは3.6BのMoE。MoE部分はMXFP4で量子化した状態で学習後の調整がされ、配布ファイルは11.3GBの1種類です。
文脈8k分を含めても12.3GBで、VRAM 16GBのGPUに入る大きさ。RTX 5080なら190.8tok/s、M5 Pro(24GB)のMacは76.5tok/s、GPUのないRyzen AI Max+ 395(32GB)でも42.1tok/sという推定です。
量子化別の必要メモリ
ファイルサイズは Hugging Face(ggml-org/gpt-oss-20b-GGUF) に置かれている実際のファイルサイズです。KVキャッシュ(会話の作業メモリ)は8,192トークン・fp16として、モデルの構造(24層・うち12層は直近の範囲だけを見る層)から計算しています。必要メモリの合計には計算用のバッファも含めています。
| 量子化 | ファイル | KVキャッシュ(8k) | 必要合計 | GPUなら | Macなら |
|---|---|---|---|---|---|
| 4bit(MXFP4) gpt-oss公式形式 | 11GB | 0.2GB | 12GB | VRAM 16GB〜 | 24GB〜 |
モデルの構造と、必要メモリの増え方
gpt-oss-20bはOpenAIが2025年8月に公開した20.91Bのモデルです。GGUFのヘッダには24層と書かれており、総パラメータ20.91Bのうち、1トークンの生成で実際に読むのは約3.6Bです(MoE)。メモリには全部を載せる必要がある一方、毎回読み出す量はアクティブパラメータのぶんで済むため、同じサイズのdense型より速く動きます。
注意機構は混合型で、全域注意が12層、残り12層は窓128トークンのスライディングウィンドウです。コンテキストに比例して増えるのは全域注意の12層ぶん(1トークンあたり約24KB)だけで、スライディングウィンドウの12層は窓128トークンぶん(約0.0GB)で頭打ちになります。
実際の値は、8,192トークンで0.2GB、学習時の上限131,072トークンまで伸ばすと3.0GBです。
ライセンス表記: apache-2.0(層数と窓の大きさはGGUFヘッダから取得)
このモデルを実際に使うなら
最初の壁はharmonyという応答形式です。配布元はこの形式で使わないと正しく動かないと明記しています。OllamaやLM Studioのように手順が案内されているツールなら意識せずに済みますが、自前でプロンプトを組むと形式がずれやすい。考える深さはlow・medium・highの3段階で、システムプロンプトに「Reasoning: high」のように書いて切り替えます。
配布元の区分でlowは一般的な対話向けなので、普段の質問はlowで構いません。ライセンスはApache 2.0。KVは1トークン24KBで、131,072トークンを満杯にしても約3GB、本体と合わせて14GB台に収まる計算です。同じ20.91B/A3.6Bの骨格を国内の研究機関が手がけたGPT-OSS-Swallow 20Bも、比べておきたい相手です。
このモデルの系統
GGUFヘッダに書かれたアーキテクチャはgpt-ossで、当サイト収録の204モデル中4本が同じ系統です。gpt-oss系。スライディングウィンドウ注意を1層おきに挟むMoEで、配布の標準形式はMXFP4です。
配布元はggml-org/gpt-oss-20b-GGUF、元になったモデルはopenai/gpt-oss-20bです。
得意分野は推論(段階を踏んで考える処理)です。
同じOpenAIのモデルでは、サイズの近いものにgpt-oss-120b(116.83B)があります。
コンテキスト長を伸ばすと必要メモリはどう増えるか
長い文書を渡す、会話を続ける、コードベース全体を読ませる。こうした使い方ではコンテキスト長を伸ばしますが、その分KVキャッシュがメモリを食います。4bit(MXFP4)(11GB)を前提に、コンテキスト長ごとの必要メモリを計算しました。このモデルは24層のうち12層がスライディングウィンドウ注意(窓128トークン)なので、長くしてもKVが伸びにくい構造です。
| コンテキスト | KVキャッシュ | 必要合計 | 必要なGPU | 必要なMac |
|---|---|---|---|---|
| 4,096 | 0.1GB | 12GB | VRAM 16GB〜 | 24GB〜 |
| 8,192既定 | 0.2GB | 12GB | VRAM 16GB〜 | 24GB〜 |
| 16,384 | 0.4GB | 12GB | VRAM 16GB〜 | 24GB〜 |
| 32,768 | 0.8GB | 13GB | VRAM 16GB〜 | 24GB〜 |
| 65,536 | 1.5GB | 14GB | VRAM 16GB〜 | 24GB〜 |
| 131,072 | 3.0GB | 15GB | VRAM 16GB〜 | 24GB〜 |
KVキャッシュをq8_0に量子化すると、32,768トークンでのKVは約0.8GBから約0.4GBに減ります(品質はわずかに落ちます)。
同じサイズ帯の他のモデル
| モデル | 開発元 | 4bitで必要 | 一言 |
|---|---|---|---|
| GPT-OSS-Swallow 20B | Swallow(東京科学大学・産総研) | 16GB | gpt-oss-20bの日本語強化版。VRAM 16GBに載る |
| ERNIE 4.5 21B-A3B Thinking | Baidu | 14GB | Baiduの推論型MoE(総21B・アクティブ3B)。Apache 2.0。VRAM 16GB / Mac 24GBから |
| Codestral 22B | Mistral AI | 15GB | Mistralのコード専用22B。VRAM 16GB / Mac 24GBから |
| Devstral Small 2 24B | Mistral AI | 16GB | Devstral Smallの第2世代。コーディングエージェント向け。VRAM 16GB / Mac 24GBから |
| Magistral Small 2509 | Mistral AI | 15GB | Mistralの推論モデル24B。VRAM 16GB |
| Devstral Small 2507 | Mistral AI | 15GB | コーディングエージェント向けに調整された24B。VRAM 16GB |
4bit(MXFP4)が動く機種と推定速度
4bit(MXFP4)なら75機種で20 tok/s以上、7機種で8〜20 tok/s(テキスト生成の推定・計算方法)。
快適 20 tok/s以上(75機種)
- GeForce RTX 5090 約300 tok/s補正済み
- GeForce RTX 4090 約200 tok/s補正済み
- Apple M5 Ultra(96GB) 約190 tok/s推定
- Apple M5 Ultra(256GB) 約190 tok/s推定
- Apple M5 Ultra(512GB) 約190 tok/s推定
- GeForce RTX 5080 約190 tok/s補正済み
- GeForce RTX 5080 Laptop 約190 tok/s推定
- GeForce RTX 5070 Ti 約190 tok/s補正済み
- RTX 6000 Ada 約180 tok/s補正済み
- GeForce RTX 3090 Ti 約180 tok/s補正済み
- GeForce RTX 3090 約170 tok/s補正済み
- GeForce RTX 5090 Laptop 約160 tok/s補正済み
- Radeon RX 7900 XTX 約160 tok/s推定
- GeForce RTX 4080 SUPER 約160 tok/s補正済み
- GeForce RTX 4080 約150 tok/s補正済み
- GeForce RTX 4070 Ti SUPER 約140 tok/s補正済み
- Apple M5 Max(48GB) 約140 tok/s補正済み
- Apple M5 Max(64GB) 約140 tok/s補正済み
- Apple M5 Max(128GB) 約140 tok/s補正済み
- Radeon RX 7900 XT 約130 tok/s推定
- Apple M2 Ultra(64GB) 約130 tok/s補正済み
- Apple M2 Ultra(128GB) 約130 tok/s補正済み
- Apple M2 Ultra(192GB) 約130 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(96GB) 約130 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(256GB) 約130 tok/s補正済み
- Apple M3 Ultra(512GB) 約130 tok/s補正済み
- GeForce RTX 4090 Laptop 約120 tok/s推定
- Apple M5 Max(36GB) 約120 tok/s補正済み
- Apple M1 Ultra(64GB) 約120 tok/s補正済み
- Apple M1 Ultra(128GB) 約120 tok/s補正済み
- GeForce RTX 3080 Ti Laptop 約110 tok/s推定
- Radeon RX 9070 XT 約110 tok/s推定
- Apple M4 Max(48GB) 約110 tok/s補正済み
- Apple M4 Max(64GB) 約110 tok/s補正済み
- Apple M4 Max(128GB) 約110 tok/s補正済み
- Radeon RX 7800 XT 約100 tok/s推定
- Radeon RX 9070 約100 tok/s推定
- GeForce RTX 5060 Ti 16GB 約95 tok/s補正済み
- GeForce RTX 3080 Laptop 16GB 約95 tok/s推定
- Apple M4 Max(36GB) 約86 tok/s補正済み
- ほか35機種
実用 8〜20 tok/s(7機種)
- AMD Ryzen AI 300(Strix Point・Copilot+ PC)(メモリ32GB) 約20 tok/s推定
- AMD Ryzen AI 300(Strix Point・Copilot+ PC)(メモリ64GB) 約20 tok/s推定
- Intel Core Ultra 200V(Lunar Lake・Copilot+ PC)(メモリ32GB) 約17 tok/s推定
- Snapdragon X Elite(Copilot+ PC)(メモリ32GB) 約17 tok/s推定
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR5-5600・GPUなし)(メモリ32GB) 約11 tok/s推定
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR5-5600・GPUなし)(メモリ64GB) 約11 tok/s推定
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR5-5600・GPUなし)(メモリ128GB) 約11 tok/s推定
遅い 動くが遅い(2機種)
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR4-3200・GPUなし)(メモリ32GB) 約6.3 tok/s推定
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR4-3200・GPUなし)(メモリ64GB) 約6.3 tok/s推定
メモリに一部を逃がせば動く(41機種・CPUオフロード、PCのメモリ32GB想定)
- GeForce RTX 3080 12GB 約90 tok/s推定
- GeForce RTX 3080 Ti 約90 tok/s推定
- GeForce RTX 5070 Ti Laptop 約80 tok/s推定
- GeForce RTX 5070 約77 tok/s補正済み
- GeForce RTX 4070 約66 tok/s推定
- GeForce RTX 4070 SUPER 約66 tok/s推定
- GeForce RTX 4070 Ti 約66 tok/s推定
- GeForce RTX 4080 Laptop 約62 tok/s推定
- GeForce RTX 3060 12GB 約56 tok/s補正済み
- Intel Arc B580 約54 tok/s推定
- Radeon RX 7700 XT 約52 tok/s推定
- GeForce RTX 2060 12GB 約50 tok/s推定
- Radeon RX 6700 XT 約48 tok/s推定
- GeForce RTX 2080 Ti 約48 tok/s補正済み
- GeForce RTX 3080 10GB 約39 tok/s補正済み
- GeForce GTX 1080 Ti 約38 tok/s補正済み
- Intel Arc B570 約30 tok/s推定
- GeForce RTX 3070 Ti 約25 tok/s推定
- GeForce RTX 2080 SUPER 約24 tok/s推定
- GeForce RTX 2070 SUPER 約24 tok/s補正済み
- ほか21機種
動かない機種(17)を見る
- Apple M1(8GB) あと6.9GB
- Apple M1(16GB) あと1.6GB
- Apple M1 Pro(16GB) あと1.6GB
- Apple M2(8GB) あと6.9GB
- Apple M2(16GB) あと1.6GB
- Apple M2 Pro(16GB) あと1.6GB
- Apple M3(8GB) あと6.9GB
- Apple M3(16GB) あと1.6GB
- Apple M3 Pro(18GB) あと0.2GB
- Apple M4(16GB) あと1.6GB
- Apple M5(16GB) あと1.6GB
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR4-3200・GPUなし)(メモリ8GB) あと6.9GB
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR4-3200・GPUなし)(メモリ16GB) あと1.6GB
- 一般的なデスクトップ/ノートPC(DDR5-5600・GPUなし)(メモリ16GB) あと1.6GB
- Intel Core Ultra 200V(Lunar Lake・Copilot+ PC)(メモリ16GB) あと1.6GB
- AMD Ryzen AI 300(Strix Point・Copilot+ PC)(メモリ16GB) あと1.6GB
- Snapdragon X Elite(Copilot+ PC)(メモリ16GB) あと1.6GB
今のPCのまま、gpt-oss-20bを動かすために足すもの
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NVMe SSD / 外付けSSD 2TB
gpt-oss-20bは4bit(MXFP4)で11GB。精度違いを1種類そろえるだけで約11GB使います。何本か試すうちに、まず内蔵SSDが先に埋まります。Macは内蔵を増設できないので外付けが前提です。
メモリ増設(32GB化)
gpt-oss-20bはMoEで、1トークンごとに動くのは3.6B分だけです。だからGPUに全部載せなくても、システムメモリ側に置いて実用速度が出ます。必要なのは12GBぶんの空きで、この型はVRAMを足すより先にメモリを増やすほうが効きます。
GPUを1枚替える: RTX 5060 Ti 16GB
「あと数GB足りない」を埋めるのに、PC一式を買い替える必要はありません。RTX 5060 Ti 16GBなら4bit(MXFP4)の12GBがVRAMに収まります。先に見るのは、今のケースに入る長さか、電源の容量と補助電源のコネクタが足りるかの2点です。
ローカルLLM / AIエージェント入門書
gpt-oss-20bのようなGGUF版のモデルを落として動かす手順、量子化の選び方、Ollama と LM Studio の使い分けは、一冊まとまったものを手元に置くと早い。
gpt-oss-20bを動かせるPC・Macを今日買うなら
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自作: RTX 5070 Ti(16GB)・メモリ32GB
BTOより同予算で一段上のGPUに届く。画像生成とローカルLLMの定番
Ryzen 7 9700X・DDR5 16GB×2・RTX 5070 Ti・NVMe 2TB・電源850W ・ 目安 27〜35万円
要件を満たす中で最も手頃
自作: RTX 5090(32GB)・メモリ96GB
動画生成・学習・32BクラスのLLM。メモリ96GBあれば、大型のMoE型を一部メインメモリに逃がして動かせる
Ryzen 9 9950X・DDR5 48GB×2・RTX 5090・NVMe 4TB・電源1000W・大型ケース ・ 目安 60〜80万円
将来の用途拡張(大きなモデル・並列エージェント)に余裕
Mac mini M4 Pro(メモリ48GB・SSD 1TB)
30BクラスのローカルLLMとエージェント並列運用を1台で。コスパの中心
M4 Pro・ユニファイドメモリ48GB・SSD 1TB・帯域273GB/s ・ 目安 30〜36万円
Macで同じ仕事をするなら
よくある質問
gpt-oss-20bを動かすのに必要なVRAMは?
4bit量子化(4bit(MXFP4))でファイル11GB、8,192トークンのKVキャッシュを含めて約12GBが必要です。GPU単体ならGeForce RTX 5080(VRAM 16GB)から実用速度で動きます。
gpt-oss-20bはMacで動く?
動きます。ユニファイドメモリ24GB以上のApple Silicon(例: Apple M5 Pro(24GB))なら、4bit量子化で実用的な速さが出ます。
このクラスの選び方: ローカルLLM(27〜32Bクラス)に必要なPC / MacかWindowsか