Ryzen AI MaxシリーズでローカルAIはどこまで動くか(2026年10月)
x86で128GBのユニファイドメモリを持つ唯一のクラス。大型MoEが動きます。当サイトの204モデルのデータベースで、シリーズ内の各機種で何本動くかを並べました。
| 機種 | メモリ | 帯域幅 | 動くモデル | 快適に動く | 動く最大 |
|---|---|---|---|---|---|
| AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ32GB) | 32GB | 256 GB/s | 158 / 204 | 73 | Seed-OSS 36B |
| AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ64GB) | 64GB | 256 GB/s | 173 / 204 | 77 | Qwen3-Coder-Next 80B-A3B |
| AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB) | 128GB | 256 GB/s | 186 / 204 | 81 | Mixtral 8x22B |
Ryzen AI MaxをAI用途で見ると
x86のPCで、GPUに大きなメモリを割り当てられる数少ないクラスです。128GB構成なら、これまでMacか複数GPUでしか動かせなかった大型のMoEモデルが、WindowsやLinuxのまま手元で動きます。ミニPC筐体の製品が多く、常時稼働にも向きます。
メモリ容量がそのまま価値になるクラスなので、64GBか128GBかで用途が変わります。大型のMoEモデルを狙うなら128GB一択です。
容量を一段上げると何本増えるか
このシリーズの中で、ユニファイドメモリの容量ごとに4bit以上で動くモデル数がどう変わるかです。同じ容量の機種が複数ある場合は、最も多く動く機種の値を採っています。
| 容量 | 4bit以上で動く | 一段下との差 | その容量で動く最大のモデル |
|---|---|---|---|
| 32GB | 158 / 204 | — | Seed-OSS 36B(36.15B) |
| 64GB | 173 / 204 | +15本 | Qwen3-Coder-Next 80B-A3B(79.67B) |
| 128GB | 186 / 204 | +13本 | Mixtral 8x22B(140.63B) |
差がいちばん大きいのは32GBから64GBへの一段で、ここで15本増えます。予算を積む余地があるなら、この段を越えられるかどうかが分かれ目です。
このシリーズで勧めやすい構成
128GB構成が、このクラスを選ぶ理由そのものです。これまでMacか複数GPUでしか動かせなかった大型のMoEモデルが、WindowsやLinuxのまま手元で動きます。ミニPC筐体の製品が多く、静かで消費電力も小さいので常時稼働にも向きます。
避けたい選び方
64GB構成では、このクラスを選ぶ利点が薄まります。同じ予算でGPUを積んだ構成のほうが速く動く場面が増えるためです。大型のMoEモデルを動かす目的がはっきりしているなら128GB、そうでないなら別の構成を検討しましょう。
買うときの見どころ
GPUに割り当てられるメモリ量は、UEFIやドライバの設定で決まり、製品ごとに上限が違います。購入前に、その製品で何GBまでGPUに回せるかを確認しましょう。新しいクラスなので、中古より新品で仕様を確かめて買うほうが確実です。
このシリーズで何ができるか
手元で動かすAIの用途ごとに、このシリーズの何機種が要件を満たすかです。クラウドで動くAI(ChatGPT・Claude・Gemini)はどの機種でも使えるので含めていません。
| 用途 | 必要な容量 | このシリーズでは |
|---|---|---|
| Stable Diffusion / SDXL | 統合32GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| FLUX / 高品質画像生成 | 統合32GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| 動画生成AI(Wan / Hunyuan / LTX) | 統合64GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| ローカルLLM(8Bクラス) | 統合16GB | 3機種(最小はAMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ32GB)) |
| ローカルLLM(27〜32Bクラス) | 統合34GB | 2機種(最小はAMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ64GB)) |
| ローカルLLM(70B〜120B MoE) | 統合64GB | 2機種(最小はAMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ64GB)) |
| 文字起こし(Whisper) | 統合16GB | 3機種(最小はAMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ32GB)) |
速度の数字をどれだけ信用してよいか
このシリーズの3機種のうち、llama.cppの公開ベンチマークで速度を補正できているのは0機種です。残りは同系統の係数を流用した推定で、表では「補正済み」「推定」の印で区別しています。帯域幅は256〜256GB/sの幅があり、機種間の差はほとんどありません。
買う前に確認すること: GPUに割り当てるメモリ量はUEFIやドライバの設定で決まり、機種によって上限が違います。購入前に、その製品で何GBまでGPUに回せるかを確認してください。
量子化を落とすと、どこまで動くか
このシリーズの上位機(AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB)・ユニファイドメモリ128GB)で、標準の4bitでは溢れるものの、より小さい量子化にすれば収まるモデルです。4本あり、最大はInkling Small 264B(263.66B)。ファイルが小さくなるぶん回答の品質は少し落ちますが、CPUオフロードで待たされるよりは実用的なことが多い選択肢です。
| モデル | パラメータ | 落とすなら | 必要 | 推定速度 |
|---|---|---|---|---|
| Inkling Small 264B | 263.66B | 2bit(IQ2_M) | 80GB | 約24 tok/s推定 |
| Qwen3 235B-A22B | 235.09B | 2bit(Q2_K) | 84GB | 約11 tok/s推定 |
| MiniMax-M2.5 229B-A10B | 228.69B | 2bit(Q2_K) | 82GB | 約20 tok/s推定 |
| Step-3.7-Flash | 196.96B | 2bit(IQ2_M) | 60GB | 約25 tok/s推定 |
それでも収まらないモデルのうち、いちばん惜しいのはQwen3.8-Flash-Nextで、ユニファイドメモリがあと約4.8GB足りません。ここから先は、容量の大きい機種に替えるか、システムメモリへのオフロードを受け入れるかの判断になります。
同じ容量を別の系統で買うなら
ユニファイドメモリ128GBという容量は、他の系統でも手に入ります。動くモデルは同じで、差が出るのは速度と、CUDAが要るツールを使えるかどうかです。
| 機種 | シリーズ | 帯域幅 | この機種比 |
|---|---|---|---|
| Apple M1 Ultra(128GB) | M1 | 800 GB/s | 3.13倍 |
| Apple M2 Ultra(128GB) | M2 | 800 GB/s | 3.13倍 |
| Apple M5 Max(128GB) | M5 | 614 GB/s | 2.40倍 |
| Apple M4 Max(128GB) | M4 | 546 GB/s | 2.13倍 |
このシリーズの選びどころ
入口: AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ32GB)(32GB)で158モデル。バランス: AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ64GB)(64GB)で173モデル、その中で快適に動くのは77本。
上限: AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB)(128GB)で186モデル。Macはメモリを後から増やせないため、購入時の容量がそのまま寿命になります。
代表的なモデルが動くか
よく使われる5本について、シリーズ内の各機種で4bit以上の量子化がメモリに収まるかどうかです。◯は収まる、△は量子化を落とせば収まる、×は収まりません。速度は推定値です。
| 機種 | Qwen3 8B 8.19B | Gemma 3 12B 11.77B | Gemma 3 27B 27.01B | gpt-oss-20b 20.91B | Llama 3.3 70B 70.55B |
|---|---|---|---|---|---|
| AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ32GB) | ◯ 17 tok/s | ◯ 12 tok/s | ◯ 7.7 tok/s | ◯ 42 tok/s | × |
| AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ64GB) | ◯ 17 tok/s | ◯ 12 tok/s | ◯ 5.2 tok/s | ◯ 42 tok/s | ◯ 3.9 tok/s |
| AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB) | ◯ 17 tok/s | ◯ 12 tok/s | ◯ 5.2 tok/s | ◯ 42 tok/s | ◯ 2.0 tok/s |
容量ごとの詳細
他のシリーズと比べる
| シリーズ | 最上位の機種 | 容量 | 帯域幅 | 動くモデル |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen AI Max(このページ) | AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB) | 128GB | 256 GB/s | 186 |
| M4 | Apple M4 Max(128GB) | 128GB | 546 GB/s | 188 |
| M5 | Apple M5 Ultra(512GB) | 512GB | 1228 GB/s | 203 |
| M3 | Apple M3 Ultra(512GB) | 512GB | 800 GB/s | 203 |
| M2 | Apple M2 Ultra(192GB) | 192GB | 800 GB/s | 192 |
| M1 | Apple M1 Ultra(128GB) | 128GB | 800 GB/s | 188 |
よくある質問
Ryzen AI MaxシリーズでAI用途に選ぶならどれ?
ユニファイドメモリの容量で決まります。当サイトのデータでは、AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ64GB)が173モデル(その中で快適に動くのは77本)で、容量あたりの選択肢が広い位置です。AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB)なら186モデルまで広がります。
Ryzen AI Maxで動く最大のモデルは?
AMD Ryzen AI Max+ 395(Strix Halo)(メモリ128GB)でMixtral 8x22B(140.63B)まで4bitで動きます。