RX 9000シリーズでローカルAIはどこまで動くか(2026年10月)
AMDの現行世代。ローカルLLMは動きますが、画像生成はCUDA前提のツールが多く不利です。当サイトの204モデルのデータベースで、シリーズ内の各機種で何本動くかを並べました。
| 機種 | VRAM | 帯域幅 | 動くモデル | 快適に動く | 動く最大 |
|---|---|---|---|---|---|
| Radeon RX 9060 XT 16GB | 16GB | 320 GB/s | 111 / 204 | 76 | Qwen3.8 27B |
| Radeon RX 9070 | 16GB | 624 GB/s | 111 / 204 | 111 | Qwen3.8 27B |
| Radeon RX 9070 XT | 16GB | 645 GB/s | 111 / 204 | 111 | Qwen3.8 27B |
RX 9000をAI用途で見ると
AMDの現行世代です。言語モデルの推論はROCmやVulkan経由で動き、価格あたりのVRAM容量ではNVIDIAより有利なことがあります。一方で画像生成・動画生成のツールはCUDA前提のものが多く、そのままでは動かない、あるいは有志の対応待ちになります。
ローカルLLMだけならコストパフォーマンスで選ぶ価値があります。画像や動画を主目的にするなら、素直にGeForceを選んだほうが手間が減ります。
容量を一段上げると何本増えるか
このシリーズの中で、VRAMの容量ごとに4bit以上で動くモデル数がどう変わるかです。同じ容量の機種が複数ある場合は、最も多く動く機種の値を採っています。
| 容量 | 4bit以上で動く | 一段下との差 | その容量で動く最大のモデル |
|---|---|---|---|
| 16GB | 111 / 204 | — | Qwen3.8 27B(27.32B) |
このシリーズでは容量の差による本数の変化が小さく、選ぶ基準は速度と価格に寄ります。
このシリーズで勧めやすい構成
9070 XT(16GB)が、価格あたりの容量では魅力があります。ローカルLLMの推論はVulkan経由で動き、14Bクラスまでなら同価格帯のGeForceと比べても遜色ありません。言語モデルだけを目的にするなら、選ぶ価値があります。
避けたい選び方
画像生成や動画生成を目的にこの世代を選ぶと、対応待ちの時間を買うことになります。CUDA前提のツールが多く、Windowsではとくに不利です。使いたいツールがそのカードで動いた報告があるかを、購入前に確かめましょう。
買うときの見どころ
現行世代なので中古の出物は少なめです。新品で買う場合も、Windows版ROCmの対応状況はカードごとに違う点に注意します。llama.cppのVulkanバックエンドは広く動きますが、最新の最適化はNVIDIA側が先に入る傾向が続いています。
このシリーズで何ができるか
手元で動かすAIの用途ごとに、このシリーズの何機種が要件を満たすかです。クラウドで動くAI(ChatGPT・Claude・Gemini)はどの機種でも使えるので含めていません。
| 用途 | 必要な容量 | このシリーズでは |
|---|---|---|
| Stable Diffusion / SDXL | VRAM 12GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| FLUX / 高品質画像生成 | VRAM 16GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| 動画生成AI(Wan / Hunyuan / LTX) | VRAM 24GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| ローカルLLM(8Bクラス) | VRAM 8GB | 3機種(最小はRadeon RX 9060 XT 16GB) |
| ローカルLLM(27〜32Bクラス) | VRAM 24GB | このシリーズでは容量が足りない |
| ローカルLLM(70B〜120B MoE) | VRAM 40GB | このシリーズでは容量が足りない |
| 文字起こし(Whisper) | VRAM 6GB | 3機種(最小はRadeon RX 9060 XT 16GB) |
速度の数字をどれだけ信用してよいか
このシリーズの3機種のうち、llama.cppの公開ベンチマークで速度を補正できているのは0機種です。残りは同系統の係数を流用した推定で、表では「補正済み」「推定」の印で区別しています。帯域幅は320〜645GB/sの幅があり、上下で約2.0倍。同じモデルを載せたときの生成速度も、おおむねこの比に沿って開きます。
買う前に確認すること: Windows版ROCmの対応状況はカードごとに違います。購入前に、使いたいツールがそのカードで動いた報告があるかを確認してください。
量子化を落とすと、どこまで動くか
このシリーズの上位機(Radeon RX 9070 XT・VRAM16GB)で、標準の4bitでは溢れるものの、より小さい量子化にすれば収まるモデルです。8本あり、最大はSeed-OSS 36B(36.15B)。ファイルが小さくなるぶん回答の品質は少し落ちますが、CPUオフロードで待たされるよりは実用的なことが多い選択肢です。
| モデル | パラメータ | 落とすなら | 必要 | 推定速度 |
|---|---|---|---|---|
| Seed-OSS 36B | 36.15B | 2bit(IQ2_M) | 15GB | 約28 tok/s推定 |
| BigBang v1 35B | 35.51B | 2bit(Q2_K) | 13GB | 約160 tok/s推定 |
| Ornith 1.5 35B-A3B | 35.51B | 2bit(Q2_K) | 13GB | 約200 tok/s推定 |
| Holo4 35B-A3B | 34.66B | 2bit(Q2_K) | 14GB | 約180 tok/s推定 |
| Nex-N2.5-mini | 34.66B | 2bit(Q2_K) | 14GB | 約150 tok/s推定 |
| Thomson 1.0 Small 35B-A3B | 34.66B | 2bit(Q2_K) | 13GB | 約170 tok/s推定 |
| KAT-Coder-V2.5-Dev 35B-A3B | 34.66B | 2bit(Q2_K) | 13GB | 約200 tok/s推定 |
| Ornith 1.0 35B-A3B | 34.66B | 2bit(IQ2_M) | 12GB | 約210 tok/s推定 |
それでも収まらないモデルのうち、いちばん惜しいのはShisa V2.1 Llama 3.3 70Bで、VRAMがあと約28GB足りません。ここから先は、容量の大きい機種に替えるか、システムメモリへのオフロードを受け入れるかの判断になります。
同じ容量を別の系統で買うなら
VRAM16GBという容量は、他の系統でも手に入ります。動くモデルは同じで、差が出るのは速度と、CUDAが要るツールを使えるかどうかです。
| 機種 | シリーズ | 帯域幅 | この機種比 |
|---|---|---|---|
| GeForce RTX 5080 | RTX 50 | 960 GB/s | 1.49倍 |
| GeForce RTX 5070 Ti | RTX 50 | 896 GB/s | 1.39倍 |
| GeForce RTX 5080 Laptop | RTX 50 Laptop | 896 GB/s | 1.39倍 |
| GeForce RTX 4080 SUPER | RTX 40 | 736 GB/s | 1.14倍 |
このシリーズの選びどころ
入口: Radeon RX 9060 XT 16GB(16GB)で111モデル。バランス: Radeon RX 9060 XT 16GB(16GB)で111モデル、その中で快適に動くのは76本。上限: Radeon RX 9070 XT(16GB)で111モデル。同じシリーズ内では容量の差がそのまま動くモデル数の差になり、帯域幅の差は速度に効きます。
代表的なモデルが動くか
よく使われる5本について、シリーズ内の各機種で4bit以上の量子化がメモリに収まるかどうかです。◯は収まる、△は量子化を落とせば収まる、×は収まりません。速度は推定値です。
| 機種 | Qwen3 8B 8.19B | Gemma 3 12B 11.77B | Gemma 3 27B 27.01B | gpt-oss-20b 20.91B | Llama 3.3 70B 70.55B |
|---|---|---|---|---|---|
| Radeon RX 9060 XT 16GB | ◯ 21 tok/s | ◯ 15 tok/s | △ 14 tok/s | ◯ 53 tok/s | × |
| Radeon RX 9070 | ◯ 40 tok/s | ◯ 29 tok/s | △ 27 tok/s | ◯ 100 tok/s | × |
| Radeon RX 9070 XT | ◯ 42 tok/s | ◯ 30 tok/s | △ 28 tok/s | ◯ 110 tok/s | × |
容量ごとの詳細
他のシリーズと比べる
| シリーズ | 最上位の機種 | 容量 | 帯域幅 | 動くモデル |
|---|---|---|---|---|
| RX 9000(このページ) | Radeon RX 9070 XT | 16GB | 645 GB/s | 111 |
| RTX 50 | GeForce RTX 5090 | 32GB | 1792 GB/s | 162 |
| RTX 40 | GeForce RTX 4090 | 24GB | 1008 GB/s | 158 |
| RTX 30 | GeForce RTX 3090 | 24GB | 936 GB/s | 158 |
| RTX 20 | GeForce RTX 2060 12GB | 12GB | 336 GB/s | 100 |
| RTX Ada | RTX 6000 Ada | 48GB | 960 GB/s | 174 |
| RTX 50 Laptop | GeForce RTX 5090 Laptop | 24GB | 896 GB/s | 158 |
よくある質問
RX 9000シリーズでAI用途に選ぶならどれ?
VRAMの容量で決まります。当サイトのデータでは、Radeon RX 9060 XT 16GBが111モデル(その中で快適に動くのは76本)で、容量あたりの選択肢が広い位置です。Radeon RX 9070 XTなら111モデルまで広がります。
RX 9000で動く最大のモデルは?
Radeon RX 9070 XTでQwen3.8 27B(27.32B)まで4bitで動きます。
同じ型番でVRAM容量が違うことはありますか?
あります。RTX 4060 Tiは8GB版と16GB版、RTX 3080は10GB版と12GB版があり、AI用途では別物として扱う必要があります。購入時は型番の末尾の容量まで確認してください。