RX 7000シリーズでローカルAIはどこまで動くか(2026年10月)
AMDの前世代。RX 7900 XTXの24GBが容量では目立ちます。当サイトの204モデルのデータベースで、シリーズ内の各機種で何本動くかを並べました。
| 機種 | VRAM | 帯域幅 | 動くモデル | 快適に動く | 動く最大 |
|---|---|---|---|---|---|
| Radeon RX 7600 | 8GB | 288 GB/s | 87 / 204 | 87 | Nemotron Nano 12B v2 |
| Radeon RX 7700 XT | 12GB | 432 GB/s | 100 / 204 | 100 | ABEJA Qwen3 14B Agentic |
| Radeon RX 7600 XT 16GB | 16GB | 288 GB/s | 111 / 204 | 63 | Qwen3.8 27B |
| Radeon RX 7800 XT | 16GB | 624 GB/s | 111 / 204 | 111 | Qwen3.8 27B |
| Radeon RX 7900 XT | 20GB | 800 GB/s | 154 / 204 | 154 | BigBang v1 35B |
| Radeon RX 7900 XTX | 24GB | 960 GB/s | 158 / 204 | 158 | Seed-OSS 36B |
RX 7000をAI用途で見ると
AMDの前世代です。7900 XTXの24GBは、価格に対する容量では今も目立ちます。llama.cppはVulkanバックエンドで動くため、ローカルLLM用途なら選択肢に入ります。
24GBの7900 XTXか、16GBの7800 XT・7700 XTか。容量で選ぶ構図はNVIDIAと同じです。
容量を一段上げると何本増えるか
このシリーズの中で、VRAMの容量ごとに4bit以上で動くモデル数がどう変わるかです。同じ容量の機種が複数ある場合は、最も多く動く機種の値を採っています。
| 容量 | 4bit以上で動く | 一段下との差 | その容量で動く最大のモデル |
|---|---|---|---|
| 8GB | 87 / 204 | — | Nemotron Nano 12B v2(12.31B) |
| 12GB | 100 / 204 | +13本 | ABEJA Qwen3 14B Agentic(14.77B) |
| 16GB | 111 / 204 | +11本 | Qwen3.8 27B(27.32B) |
| 20GB | 154 / 204 | +43本 | BigBang v1 35B(35.51B) |
| 24GB | 158 / 204 | +4本 | Seed-OSS 36B(36.15B) |
差がいちばん大きいのは16GBから20GBへの一段で、ここで43本増えます。予算を積む余地があるなら、この段を越えられるかどうかが分かれ目です。
このシリーズで勧めやすい構成
7900 XTX(24GB)が、価格に対する容量では今も目立ちます。24GBあれば30Bクラスの言語モデルが4bitでVRAMに収まり、同容量のGeForceより手に入りやすい価格帯にあります。ローカルLLM専用機を安く組む選択肢として成立します。
避けたい選び方
画像生成と動画生成を捨てられないなら、この世代は勧めにくい選択です。CUDA前提のツールが多く、動かすまでの手間が価格差を上回ることがあります。判断の分かれ目は「言語モデルだけでいいか」の一点です。
買うときの見どころ
中古も新品も価格が落ち着いてきた帯です。消費電力が大きいモデルがあるので、電源容量とケースの奥行きを先に確認しましょう。ドライバの更新で挙動が変わることがあるため、動いた構成をメモに残しておくと戻せます。
このシリーズで何ができるか
手元で動かすAIの用途ごとに、このシリーズの何機種が要件を満たすかです。クラウドで動くAI(ChatGPT・Claude・Gemini)はどの機種でも使えるので含めていません。
| 用途 | 必要な容量 | このシリーズでは |
|---|---|---|
| Stable Diffusion / SDXL | VRAM 12GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| FLUX / 高品質画像生成 | VRAM 16GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| 動画生成AI(Wan / Hunyuan / LTX) | VRAM 24GB | CUDA前提のツールが多く不向き |
| ローカルLLM(8Bクラス) | VRAM 8GB | 6機種(最小はRadeon RX 7600) |
| ローカルLLM(27〜32Bクラス) | VRAM 24GB | 1機種(最小はRadeon RX 7900 XTX) |
| ローカルLLM(70B〜120B MoE) | VRAM 40GB | このシリーズでは容量が足りない |
| 文字起こし(Whisper) | VRAM 6GB | 6機種(最小はRadeon RX 7600) |
速度の数字をどれだけ信用してよいか
このシリーズの6機種のうち、llama.cppの公開ベンチマークで速度を補正できているのは0機種です。残りは同系統の係数を流用した推定で、表では「補正済み」「推定」の印で区別しています。帯域幅は288〜960GB/sの幅があり、上下で約3.3倍。同じモデルを載せたときの生成速度も、おおむねこの比に沿って開きます。
買う前に確認すること: 画像生成・動画生成はCUDA前提のツールが多く、Windowsでは特に不利です。この用途を捨てられるかどうかが判断の分かれ目になります。
量子化を落とすと、どこまで動くか
このシリーズの上位機(Radeon RX 7900 XTX・VRAM24GB)で、標準の4bitでは溢れるものの、より小さい量子化にすれば収まるモデルです。4本あり、最大はKimi Linear 48B-A3B(49.12B)。ファイルが小さくなるぶん回答の品質は少し落ちますが、CPUオフロードで待たされるよりは実用的なことが多い選択肢です。
| モデル | パラメータ | 落とすなら | 必要 | 推定速度 |
|---|---|---|---|---|
| Kimi Linear 48B-A3B | 49.12B | 3bit(Q3_K_M) | 22GB | 約240 tok/s推定 |
| Tanuki-8x8B | 46.97B | 3bit(Q3_K_M) | 23GB | 約51 tok/s推定 |
| RakutenAI-2.0 8x7B | 46.83B | 3bit(Q3_K_M) | 23GB | 約51 tok/s推定 |
| Mixtral 8x7B | 46.7B | 3bit(Q3_K_M) | 23GB | 約51 tok/s推定 |
それでも収まらないモデルのうち、いちばん惜しいのはQwen3-Next 80B-A3Bで、VRAMがあと約24GB足りません。ここから先は、容量の大きい機種に替えるか、システムメモリへのオフロードを受け入れるかの判断になります。
同じ容量を別の系統で買うなら
VRAM24GBという容量は、他の系統でも手に入ります。動くモデルは同じで、差が出るのは速度と、CUDAが要るツールを使えるかどうかです。
| 機種 | シリーズ | 帯域幅 | この機種比 |
|---|---|---|---|
| GeForce RTX 3090 Ti | RTX 30 | 1008 GB/s | 1.05倍 |
| GeForce RTX 4090 | RTX 40 | 1008 GB/s | 1.05倍 |
| GeForce RTX 3090 | RTX 30 | 936 GB/s | 0.97倍 |
| GeForce RTX 5090 Laptop | RTX 50 Laptop | 896 GB/s | 0.93倍 |
このシリーズの選びどころ
入口: Radeon RX 7600(8GB)で87モデル。バランス: Radeon RX 7600 XT 16GB(16GB)で111モデル、その中で快適に動くのは63本。上限: Radeon RX 7900 XTX(24GB)で158モデル。同じシリーズ内では容量の差がそのまま動くモデル数の差になり、帯域幅の差は速度に効きます。
代表的なモデルが動くか
よく使われる5本について、シリーズ内の各機種で4bit以上の量子化がメモリに収まるかどうかです。◯は収まる、△は量子化を落とせば収まる、×は収まりません。速度は推定値です。
| 機種 | Qwen3 8B 8.19B | Gemma 3 12B 11.77B | Gemma 3 27B 27.01B | gpt-oss-20b 20.91B | Llama 3.3 70B 70.55B |
|---|---|---|---|---|---|
| Radeon RX 7600 | ◯ 27 tok/s | △ 27 tok/s | × | × | × |
| Radeon RX 7700 XT | ◯ 28 tok/s | ◯ 26 tok/s | △ 26 tok/s | × | × |
| Radeon RX 7600 XT 16GB | ◯ 19 tok/s | ◯ 13 tok/s | △ 12 tok/s | ◯ 47 tok/s | × |
| Radeon RX 7800 XT | ◯ 40 tok/s | ◯ 29 tok/s | △ 27 tok/s | ◯ 100 tok/s | × |
| Radeon RX 7900 XT | ◯ 52 tok/s | ◯ 37 tok/s | ◯ 28 tok/s | ◯ 130 tok/s | × |
| Radeon RX 7900 XTX | ◯ 62 tok/s | ◯ 45 tok/s | ◯ 25 tok/s | ◯ 160 tok/s | × |
容量ごとの詳細
他のシリーズと比べる
| シリーズ | 最上位の機種 | 容量 | 帯域幅 | 動くモデル |
|---|---|---|---|---|
| RX 7000(このページ) | Radeon RX 7900 XTX | 24GB | 960 GB/s | 158 |
| RTX 50 | GeForce RTX 5090 | 32GB | 1792 GB/s | 162 |
| RTX 40 | GeForce RTX 4090 | 24GB | 1008 GB/s | 158 |
| RTX 30 | GeForce RTX 3090 | 24GB | 936 GB/s | 158 |
| RTX 20 | GeForce RTX 2060 12GB | 12GB | 336 GB/s | 100 |
| RTX Ada | RTX 6000 Ada | 48GB | 960 GB/s | 174 |
| RTX 50 Laptop | GeForce RTX 5090 Laptop | 24GB | 896 GB/s | 158 |
よくある質問
RX 7000シリーズでAI用途に選ぶならどれ?
VRAMの容量で決まります。当サイトのデータでは、Radeon RX 7600 XT 16GBが111モデル(その中で快適に動くのは63本)で、容量あたりの選択肢が広い位置です。Radeon RX 7900 XTXなら158モデルまで広がります。
RX 7000で動く最大のモデルは?
Radeon RX 7900 XTXでSeed-OSS 36B(36.15B)まで4bitで動きます。
同じ型番でVRAM容量が違うことはありますか?
あります。RTX 4060 Tiは8GB版と16GB版、RTX 3080は10GB版と12GB版があり、AI用途では別物として扱う必要があります。購入時は型番の末尾の容量まで確認してください。