ComfyUIの推奨スペック — 何が動くかをデータで確認する(2026年10月)
ノードをつないで画像・動画生成を組み立てる。VRAM管理が細かい
どんなツールか
画像生成や動画生成のワークフローを、ノードをつないで組み立てるツールです。モデルの読み込み、プロンプト、サンプラー、ControlNet、アップスケールといった処理を部品として並べ、自分の手順を作れます。Stable Diffusion WebUIより自由度が高く、動画生成やFLUXなど新しいモデルへの対応も速い。そのぶん最初の学習コストがあります。メモリ管理が細かく、VRAMが少ない環境でも動かす工夫がしやすいのが特徴です。
動作に必要なもの
必要なVRAMはワークフロー次第です。SDXLで1024×1024を生成するなら10〜13GB、FLUXのfp8なら14〜19GB。ControlNetやアップスケールを重ねるとさらに増えます。メインメモリは、モデルの読み込みとテキストエンコーダの退避に使うため32GBが安心です。CUDA前提の拡張が多く、GeForceが標準です。
用途別に必要なVRAM
| やりたいこと | 必要なVRAM | 該当するGPU |
|---|---|---|
| SD 1.5 | 8GB〜 | RTX 3060 Ti / RTX 3070 / RTX 3070 Ti / RTX 4060 |
| SDXL | 12GB〜 | RTX 3060 12GB / RTX 3080 12GB / RTX 3080 Ti / RTX 4070 |
| FLUX(fp8) | 16GB〜 | RTX 4060 Ti 16GB / RTX 4070 Ti SUPER / RTX 4080 / RTX 4080 SUPER |
| 動画生成 | 24GB〜 | RTX 3090 / RTX 3090 Ti / RTX 4090 / RX 7900 XTX |
VRAM容量は同じ型番でも版によって違います(RTX 4060 Tiは8GB版と16GB版、RTX 3080は10GB版と12GB版)。購入前に必ず確認しましょう。容量別に何ができるかも参考にしてください。
導入と、最初に詰まるところ
デスクトップ版のインストーラを使うか、リポジトリを取得して仮想環境を作ります。導入自体より、そのあとのモデル配置でつまずくことが多いツールです。チェックポイント、VAE、LoRA、ControlNetはそれぞれ決まったフォルダに置く必要があり、置き場所が違うと画面に出てきません。
カスタムノードは管理用の拡張から入れられますが、依存パッケージが衝突して起動しなくなることがあります。動いた状態のバックアップを取ってから拡張を足す習慣にしておくと、戻せます。
最初の30分でやること
- デスクトップ版か、リポジトリ取得のどちらかで導入する
- チェックポイントを1つ、決められたフォルダに置く。置き場所が違うと画面に出てこない
- 最小構成のワークフローで1枚生成し、VRAMの使用量を確認する
- 足りない場合は、精度を落とした版のモデルに替えるか、VAEのタイル分割を有効にする
- 拡張を入れる前に、動いた状態のバックアップを取る
つまずきやすい点
- VRAMが足りないときは、起動オプションでメモリの使い方を変えられます。テキストエンコーダをCPU側に逃がすと数GB空きます
- カスタムノードを入れすぎると起動が遅くなり、依存関係の衝突も起きます。必要なものだけに絞りましょう
- モデル・LoRA・ControlNetでSSDが急速に埋まります。1TB以上、動画も扱うなら2TB以上を用意しておきましょう
- Macでも動きますが、同価格帯のGeForceより時間がかかります。日常的に回すならGeForce機のほうが向いています
速度が出ないときに見る場所
VRAMが足りないときは、モデルの精度を落とす(fp8版を使う)、VAEをタイル分割で処理する、一度に作る枚数を減らす、の順で効きます。起動オプションでメモリの使い方を切り替えられ、VRAMの少ない機種では低VRAM向けの設定が前提になります。ワークフローを組む段階では、同じモデルを何度も読み込ませない構成にすると待ち時間が減ります。生成そのものより、モデルの読み込みで待っている時間のほうが長いことは珍しくありません。
他のツールや自動化との組み合わせ
ワークフローをAPIから実行できるので、生成を自動化の一部として組み込めます。同じ設定で大量に作る、条件を変えて並列に回す、といった使い方に向きます。ノードを組み替えれば画像から動画への工程もつながるため、新しいモデルが出たときに最初に対応するのがこのツールという状況が続いています。
よくあるエラーと対処
| 症状 | 見るところ |
|---|---|
| モデルが一覧に出てこない | 配置するフォルダが種類ごとに分かれています。チェックポイント、VAE、LoRA、ControlNetをそれぞれ正しい場所へ置きます |
| 拡張を入れたら起動しなくなった | 依存パッケージの衝突が典型です。入れた拡張を外して起動を確かめ、1つずつ戻します |
| VRAM不足で止まる | 低VRAM向けの起動オプション、精度を落としたモデル、VAEのタイル分割、一度に作る枚数を減らす。この順で試します |
| 生成より待ち時間のほうが長い | 同じモデルを何度も読み込む構成になっています。ワークフローを見直して、読み込みを繰り返さない形にしましょう |
乗り換えを考えるとき
「文章を入れて画像を1枚作る」だけなら、ノードを組む手間の分だけ遠回りになります。その用途なら Stable Diffusion WebUI のほうが速く始められます。ComfyUI が向くのは、同じ工程を繰り返す、細かく分岐させる、公開されたワークフローをそのまま取り込む、といった場面です。
他のツールと比べる
| ツール | 向いている使い方 |
|---|---|
| Ollama | コマンド1行でローカルLLMを動かす。他のツールから呼び出す用途の定番 |
| LM Studio | 画面で操作するローカルLLM。モデル探しから会話まで完結する |
| llama.cpp | ローカルLLMの土台。OllamaもLM Studioも内部でこれを使う |
| ComfyUI(このページ) | ノードをつないで画像・動画生成を組み立てる。VRAM管理が細かい |
| Stable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111 / Forge) | 画像生成の定番インターフェース。決まった手順で描くなら最短 |
よくある質問
ComfyUIに必要なVRAMは?
SDXLなら12GB、FLUXなら16GB、動画生成なら24GB以上が快適な目安です。8GBでも省メモリ設定で動きますが、扱えるモデルとワークフローが限られます。
Stable Diffusion WebUIとどちらがいいですか?
決まった手順で描くならWebUI、複雑な工程を組んだり新しいモデルを早く試したりするならComfyUIです。必要なVRAMはどちらもモデル依存で大きくは変わりません。
Macで使えますか?
動きます。ただしCUDA向けの拡張が使えないことがあり、生成時間も同価格帯のGeForceの2〜4倍かかります。
VRAMが少ないPCでも使えますか
使えます。低VRAM向けの起動オプションがあり、モデルの一部をシステムメモリに逃がして動かします。速度と引き換えに動くようになる仕組みなので、VRAM 8GBの機種でもSDXLは扱えます。ただし動画生成や高解像度の工程では、この方法でも待ち時間が現実的でなくなる場面が出てきます。
公開されているワークフローをそのまま使えますか
使えます。ワークフローの定義ファイルを読み込むと、ノードの配置ごと復元されます。ただし、そこで使われているカスタムノードとモデルが手元に無いと動きません。読み込んだときに不足しているものが表示されるので、順に足していく流れになります。この「他人の工程をそのまま持ってこられる」点が、このツールが選ばれる理由のひとつです。